Category: 憲法の判例集・演習書

判例集、学者系演習書、法科大学院演習用教科書(ケースブック)を紹介しています。定番、おすすめ、人気の本が上から並んでいます。

憲法判例百選 1・2

憲法判例百選1 第5版

憲法判例百選2 第5版

著:高橋和之 (編)・ 長谷部恭男 (編)・ 石川健治 (編) 版:有斐閣 1:2007.2 2:2007.3

別冊ジュリスト No.186 憲法判例百選1 (ムック) 別冊ジュリスト No.187 憲法判例百選2 (ムック)  定番。憲法の学習は最高裁判例の研究が中心となる。なぜなら他の科目と異なり条文改正がないからだ・・・(^_^;)
 憲法分野での判例重視は、旧司法試験時代から言われ続けており、法科大学院での講義・演習、さらには新司法試験という今の制度では「いわずもがな」であ る。択一試験と論文試験を通じて、最低限押さえておくレベルを画するのがこの百選掲載判例で、俗に「百選レベル」と言われる。憲法と刑訴法では、百選レベ ルの判例は、事件の概要と判旨は完璧にマスターされなければならない。
 今回の改訂最新版では、近年相次ぐ重要判例が追加され、同時にいくつかの判例が差替えになった。時代の流れであろう、この版から横書きに変更され読みやすくなった。

憲法判例 第6版

憲法判例 第6版

著:戸松秀典(編)・指宿正典(編) 版:有斐閣 20010.3

 

 憲法判例 人気。国籍法違憲判決など近年の重要判決を収録。憲法判例について「事実の要約」と「判決の要旨」を収めるコンパクトな判例教材。判旨は百選よりも長め。最高裁の判決年月日だけではなく、前審の年月日と出典も載っているので、法科大学院での判例研究に便利。最高裁判所裁判官の個別意見も積極的に収録してあるのでいうことなし。
 最新の判例百選の事件番号とリンクさせ、初学者から上級者までの幅広いニーズに応える一冊に仕上がっている。とくに、新司法試験の択一式では、おびただしい数の判例問題が出題され、事案と判旨について詳しく掘り下げて問われる。特に、「1/2/2/1」というように、判例のすべての正誤につき正解を求める新しい出題形式では、旧司法試験経験者のアドバンテージが生きない領域とも言われ、本格的判例集で学んだ者にしか太刀打ちできない。そのような択一対策としては、判例百選と有機的に連携する本書か、辰巳の条文判例本は、いずれか一冊が必携だろう。
 ロースクール・憲法判例  本書の判旨は、内容の区切りごと(テーマ・論点ごと)にタイトルが付いており非常に読みやすくなっていて、小説のように読みがなすこともできるでしょう。下級審判例や反対意見・補足意見等が若干多いかなと感じる方がいるようですが、下級審からの流れが大事だから載っているのです。事件の流れを追うことで、争点の核心部分が見えてきます。

判例講義 憲法 1・2

判例講義 憲法1

判例講義 憲法2

著:佐藤幸治 土井真一 版:悠々社 2010.4

判例講義 憲法判例講義 憲法 悠々社の判例講義シリーズ。判例掲載数は百選並の200強。解説のレイアウトが読みやすく、重複する無駄もなく、相互の矛盾などがないのが良い。

ケースブック憲法 第3版

ケースブック憲法 第3版

著:長谷部恭男 赤坂正浩 阪口正二郎 中島徹 本秀紀 版:弘文堂 2010.3

 

弘文堂ケースブックシリーズ ケースブック憲法 第2版 分厚い1冊。弘文堂による、法科大学院既習者向け演習用教材の決定版。初版を用いて行われた各法科大学院での教育経験と実践を踏まえ、新しい判例への目配りと設問の手直しが施されました。双方向対話型の講義ができるよう設問を付してあります。
 類書も充実してきているので、演習や講義で指定されるのでなければ自習用としては分厚い本書ではなく、別の本を選ぶのがいいかも。

判例から学ぶ憲法・行政法

判例から学ぶ憲法・行政法

著:川﨑政司 小山剛 版:法学書院 2009.5

判例から学ぶ憲法・行政法 基本レベル。公法系で一括りにされる憲法と行政法を横断的に理解するためにうってつけの一冊。厳選した40の公法判例について、一つの事件について、憲法と行政法の両方から光を当てていきます。搭載判例はいずれも超重要判例です。憲法でなじみのあるメジャー判例も多い。
 法学部生、ロースクール未修者の段階でこれら公法の体系を理解しておけば、のちのちボディーブローのように効いてくるはずです。憲法と行政法の基礎的な理論から発展的論点までがわかりやすく解説されており、行政法の理解がいまいちなロースクール既習者の苦手克服にもよいでしょう。実際の行政事件訴訟のなかで、憲法論がどのようにして使われるのかがわかります。第2版では、最新重要判例が追加されました。

憲法Cases and Materials 全三冊

憲法Cases and Materials 人権基礎

憲法Cases and Materials 人権展開

憲法Cases and Materials 憲法訴訟

著:初宿正典 大石眞 松井茂記 市川正人 高井裕之 藤井樹也 土井真一 毛利透 松本哲治 中山茂樹 上田健介 版:有斐閣 人権基礎:2005.8 人権展開:2005.8 憲法訴訟:2007.6

憲法Cases and Materials人権 基礎編憲法Cases and Materials人権 展開編憲法Cases and Materials憲法訴訟 小豆色の3冊。法科大学院の理念を実現した最高の書という宣伝文句。ロースクール2・3年目のカリキュラムで使われることを想定しているのだろう、さすがにボリュームがある。カリキュラム内でも有能な教員の下でなければ、こなすことはできまい。ヒントがたくさんあるものの問が難しい。
 講義や演習で指定されない場合、独習するとなれば(憲法の専門家になるなら別論であるが)、7科目+選択科目までマスターしなければならない受験生にとっては不能を強いるレベル。頻出箇所、出題が予想される箇所にしぼってつまみ食いするようなつぶし方がよいかもしれない。

伊藤真の判例シリーズ 憲法

伊藤真の判例シリーズ

著:伊藤塾 版:弘文堂 2005.12

 伊藤真の判例シリーズ1 憲法 (単行本) 中級者向け。最高裁で結審された判例の一部や結論だけを知っているのでは、新試験に対応できません。そんな中で、至れり尽くせりの判例集が伊藤真の判例シリーズとして登場。試験対策として、また学問としても重要な厳選判例100コを掲載。読み方・学び方を伝授!
 各判例は、論点と結論、事実、裁判の経緯、判決の流れ、学習のポイント、判決要旨、伊藤真のワンポイント・レッスンの順にわかりやすく解説されています。試験に役立つ学習書に徹した判例ガイドが登場したと言えましょう。

プロセス演習憲法 第3版

プロセス演習憲法 第3版

著:LS憲法研究会(編) 棟居快行 工藤達朗 小山剛 赤坂正浩 石川健治 内野正幸 大沢秀介 山元一 宍戸常寿 版:信山社 2007.4

プロセス演習憲法 第3版 徹底したプロセス志向の憲法演習教材。プロセス、それは最高裁判例を中心に重要な判例をとりあげ、下級審判例からの判旨プロセスの追体験することを意味する。下級審からの争点形成、規範、あてはめの流れを再現し基本的解説を加え、さらに異なる事件を想定し、判例の射程を理解することができる。用意された設問は、それに答えていく過程で自然に多角的に検討できるように設計されている。
 今回の改訂で掲載判例が増やされたが、それでもまだ憲法の全範囲を網羅的に押さえられる教材ではない。

新・論点講義シリーズ 憲法 第2版

新・論点講義シリーズ 憲法 第2版

著:内野正幸 版:弘文堂 2009.3

 新・論点講義シリーズ1 公法(憲法) (新・論点講義シリーズ 1) (単行本) 憲法を中心としつつ必要に応じて行政法的論点を加味した長めの架空事例問題、すなわち、新司法試験公法系論文問題の対策となる演習書です。論点概説、クローズアップ、ケース・スタディから構成され、架空の事例問題を対象とした事例処理のノウハウと解答のポイントが明示されている。
 まだまだ受験生の多くは、教科書に出てくるような抽象論を書き写すだけに終始しており、事例問題に対する個別具体的な解決案をひねり出す力を答案上で展開できないでいる。本書は、正にそのような力を養うことに重点をおいた実戦に役立つ1冊である。教科書的な憲法の枠からはみ出るような実際に起こりうるような事件の複合的問題を処理するために、応用的なひねりのある事案の処理に、とにかく新司法試験タイプの論文問題を処理するために最適。
 さすがシケタイの弘文堂、2色刷で図表入り。ビジュアルに学べるのもうれしい配慮。本格的な弘文堂ケースブックや有斐閣のケース&マテリアルズには手が出ない人、あるいは独学タイプのロースクール生にはぴったりか。

「憲法上の権利」の作法

「憲法上の権利」の作法

著:小山剛 版:尚学社 2009.4

憲法上の権利の作法 注目。ドイツの憲法裁判所で熟成された「三段階審査」の方法で、憲法論の論じ方、論証方法を解説する。これは、いわば学者が論証マナーを教える本である。作法にかなった思考と論証をすることで、権利の特質、事案の特質に着目できるようになることだろう。
 しびれる一文をはしがきから引用しておこう→ 「(前略)…三段階審査は切れ味ではなく、愚直さを売りにした手法である。基本権解釈には、天賦の才は要求されない。誰も追体験できず、誰も検証できない自由な発想は、学としての法律学の進化にとっては重要なことであるとしても、個別事例の解決にはむしろ有害である。だが、事案の特殊性を見抜く感覚は必要である。その事案の特徴を無視した中二階、いわんや『およそ表現の自由は…』といった抽象的な規範のみで事案を切り裂くのはプロクルステスの寝台に等しい。…(後略)」

憲法の争点

憲法の争点

編:大石眞 石川健治 版:有斐閣 2008.12

憲法の争点 争点シリーズ。9年ぶりの改訂。講学上および実務上の最先端の議論が学生レベルでも読めるよう、分かり易くまとまっています。

ケースメソッド公法 第2版

ケースメソッド公法 第2版

著:市川正人 曽和俊文 池田直樹 版:日本評論社 2006.9

ケースメソッド公法 2004年の初版がこのたび行訴法改正に対応して堂々改訂。問題集ではなく、学者系演習書なんですが、行政法の論文対策ということでこの一冊。著者の一人、市川正人(立命館大学)教授は、前新司法試験考査委員、元新司法試験問題作成委員のメンバー。
 憲法と行政法の融合問題を集めた演習本で、類書が無く人気だった。事例問題を解決するにあたって、基礎的な知識を身につけることができ、同時に重要判例も体得できる。学者の執筆だから、予備校系問題集とは違って解説が正確で信頼できる点もよい。

憲法事例演習教材

憲法事例演習教材

著:渋谷秀樹 大沢秀介 渡辺康行 松本和彦 版:有斐閣 2009.12

 

憲法事例演習教材「既刊好評姉妹書に続く法科大学院生向け事例演習教材。基本的テーマと分野横断的テーマの2部構成全32題。事例と資料から法的問題点を発見し,思考を深める。「授業のイメージ」では回答の指針や水準を具体的に示した。双方向授業にも自習にも適した良問集。
「現代的な事例」をもとに、「実践的な視点」から考え、「最先端の理論」を学ぶ。段階的な修得をめざした、2部構成の32題と4例の授業のイメージで、法科大学院の双方向型授業に最適の教材、自学自習にも適した良問集。 」

LAW IN CONTEXT 憲法 – 法律問題を読み解く35の事例 松井茂記 有斐閣

LAW IN CONTEXT 憲法 – 法律問題を読み解く35の事例 

 

著:松井茂記 版:有斐閣 2010.12.25

 

title出版社による公式説明等

 

現在問題とされている様々な事例・トピックスから法律問題を考える憲法演習書。Law in Contextという書名には,具体的な文脈の中で,法律問題を解決する技術を身に付けてほしいという著者の願いが込められている。

日本国憲法の論じ方 第2版 渋谷秀樹著 有斐閣

日本国憲法の論じ方 第2版 

 

著:渋谷秀樹 版:有斐閣 2010.12

 

title出版社による公式説明等

 

教師と学生の対話形式で50問。憲法の基本原理を学ぶ好評の演習書。議論の面白さ・多角性を通じて、論理的・創造的思考能力や具体的問題への応用力を磨く。法科大学院制度の創設による教育内容の変化に応じて、Related Questionsの内容を全面的に刷新・加筆。事例問題型の問いに(考えるヒント)などが加わり、予習・自習にも好適。問題の所在や対立点を掘り下げる。問題を多角的に検討する視点を与え,論理的で自由な発想が身に付くように工夫された新演習書。第2版では新規判例を追加,関連問題を全面的に事例問題とした。

憲法.com

憲法.COM 

 

著:大沢秀介 大林啓吾 葛西まゆこ 版:成文堂 2010.7

 

title 比較法。最先端の議論を、海外の立法例や判決例を参照しながら考えていく。研究者の道へ進む人むけ。資格試験的には出題されにくい発展的内容。

憲法解釈論の応用と展開 (法セミ LAW CLASS シリーズ)

憲法解釈論の応用と展開(法セミ LAW CLASSシリーズ) 

 

著:宍戸常寿 版:日本評論社 2011.2

 

title激アツ。

 

法学セミナー(法セ)での連載を単行本にした。かなり濃厚な内容が好評で、これまで図書館資料をコピーして読まれていました。

判例憲法

判例憲法

編:大石眞・大沢秀介 版:有斐閣 2009.5

判例憲法 憲法を始めて学ぶ本としても、知識整理の本としても使えるよう書かれたもの。基本知識、判例理論、および判例の意義を押さえられる。実定法(憲法典)の解説と判例102件から構成される。

憲法解釈演習 ― 人権・統治機構 第2版

憲法解釈演習 ― 人権・統治機構 第2版

著:棟居快行 版:信山社 2009.5

 憲法解釈演習―人権・統治機構 (単行本) 大部な演習書はちょっと…という方や憲法で「何か一冊」を探している方にこの本をお勧めします。約280頁、23テーマ、36の演習問題を収録。基本論点はもちろん最新論点もカバーする実践的演習書で、論点の整理・分析方法と解釈技術を伝授する。学問の自由の例の話もきちんと載っていますね。→もくじ

論点探究 憲法

論点探究 憲法

著:小山剛 駒村圭吾 版:弘文堂 2005.7

 論点探究 憲法 (単行本) ハイレベル。芦部憲法やシケタイレベルはマスターしていることが前提となろう。憲法学説・判例に批判的・創造的に向き合うための演習書で、判例通説が抱える問題点の克服に挑む。憲法学上重要な33のテーマを取り上げ、教科書等では深く論じられない問題へと鋭く切り込む。設問を通して最新の憲法理論とその実態への考察を深める。

ケースメソッド憲法 第2版

ケースメソッド憲法 第2版

著:市川正人 版:日本評論社 2009.7.15

新聞記事の事件を憲法から斬る。論点、学説・判例の展開、筆者の考えを示す。事例や審級情報を更新した第2版。新しい内容を加えて改訂されたとはいえ初版出版当時(1998年頃)の新聞等で話題になった憲法問題・憲法裁判がほとんど。決して古すぎる内容ではないが、今更感が強い。縦書きなので、小説のように読み飛ばして楽しむには良いが、新司法試験向きなのはネーミングだけ。