刑事訴訟法 第5版
著:田口守一 版:弘文堂 2009.3
業界シェアNO.1。刑訴の基本書でもっとも広く読まれているのがこれだろう。第5版から横組みに一新された。
コンパクトな記述も人気で、それでいてきちんと定義も書かれている。論点の量も深みも必要十分。極めて司法試験向きで、おそらく著者自身も司法試験受験生の多くが読んでいることを意識されているのだろう。受験予備校の概説書(予備校本)も、この本をベースにして作られているようだ。
司法試験のおすすめ基本書を中心に、参考書、過去問集、判例集、論点問題集、演習書、予備校本等を紹介。 年度別合格者使用データ、人気ランキング、改訂情報
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著:前田雅英 池田修 版:東京大学出版会 2009.3
実務色。学説と実務の乖離が激しいのが刑事訴訟法ですが、判例寄りの立場の人は、これで悩みが無くなるでしょう。長年の構想がついに実現し一冊にまとまったという。刑事裁判を担当してきた裁判官と、大学で刑事訴訟法の講義を担当してきた学者が協働。二人の間を原稿が何度も何度も往復し、ついに完成したといいます。
判例・実務に即して書かれており、現場感覚に優れた基本書に仕上がっています。判例が何を重視して判断しているか、学説はあれこれいうけど結局実務はどのように運用されているのかが分かります。
重要判例も数多く掲載。体裁も「2色刷 + 横書き」で非常に読みやすい。条文も枠で囲って丸々引用してあるので新司法試験の択一もバッチリ。さすがは基本書の予備校本化の流れをつくった前田教授である。
著:白取祐二 版:日本評論社 2010.10.1
初学者から法学部生、法科大学院生、資格試験受験者、実務家まで圧倒的な支持を受ける基本書が裁判員裁判法や被害者参加法や最新学説、判例を加え、新版化。
リベラル。人権擁護の視点が強い。被疑者・被告人の人権擁護の立場から一貫した論述で明快。大論点で自説を貫くときも、反対説や判例を詳細に述べるのでバランスは崩れない。学説の議論状況はもちろん、ときには検察実務や警察実務にまで踏み込んで言及するので偏った本という評価にはならない。
判例・実務の立場(真実発見・犯罪捜査の必要性を重視)で勉強されている人にも得るものは大きいはず。反対説の存在意義や論拠がしっかりと示されているので、なるほどそうかとうなずく。
とりわけ捜査法分野では、要件論が詳細に説明されており、理論的でかつ現実的妥当性にも配慮されている。有名判例や下級審をも分析した考慮要素やあてはめのポイントにまで言及。時には学会の新しい研究成果もくわしい。
留意。「理念的にこのように解するべきだから、実務の取扱もこうしていくべきである」という内容はとても面白いし刺激的だ。ただ、人権擁護の視点が強く現れる箇所でもあり、法解釈を超えた立法論・政策論に近い。ほかには、人単位説VS事件単位説のような伝統的議論の経緯や議論の実益は興味深く読ませていただいた。513頁で重厚、分かり易い。
刑事訴訟法の分野で「しらとり」というと、「白鳥」警部事件が有名ですが、著者は「白取」先生で字が違います。
著:上口裕 後藤昭 安冨潔 渡辺修 版:有斐閣 2006.4
学部上級教科書の定番。薄くてスッキリしているのに、基礎的事項で漏れがない。共著なので、学説がオーソドックスで通説的だし、客観的に記述されている。
著:福井厚 版:法律文化社 2009.5
刑事訴訟法の中級者を対象に、刑事訴訟法の学習上のポイントとなる捜査、公訴及び訴因制度、証拠法並びに裁判の効力の部分を中心に解説。学説はオーソドックスで、文体は非常に読みやすい。
最新の第4版では、最新重要判例に対応したほか、裁判員制度・被害者参加等の法改正に対応して、実務の動向にも目配りをした。
福井先生は、有斐閣から入門書的な基本書も書かれいます。薄いけど平易にかかれているので学部生の方jなどにオススメです。→有斐閣プリマ・刑事訴訟法第6版
著:司法研修所監修 版:大学図書 2006.3
司法研修所系。第一審公判手続は手続の流れを押さえるのに良い。
*この本は、一般書店・アマゾンでの取り扱いがありません。都市部の大型書店、7&Y(Yahoo!)、
BK1で取扱いがあります。
著:松本時夫 版:弘文堂 2009.11
実務家用。何でも詳しく書いてあります。逐条解説コンメンタール。ローの演習で分からないことがあれば調べる本。有斐閣のケースブックの難問も調べることができますが、はたしてここまで必要なのかはわかりません。
ここに書いてある細かい知識を丸暗記するのではなく、原理原則から考えるとどうなるかを考えることを基軸としつつ、実務の相場感を知ると良いでしょう。