要件事実ノート・要件事実ノート2 著:大江忠 法教育支援センター

要件事実ノート

著:大江忠 法教育支援センター 版:商事法務 2007.8

要件事実ノート 「紛争類型別の要件事実」について、読者、ロースクール生から寄せられた疑問を、 Q&A式で解答。名著「紛争類型別」の行間を埋める本。
 裁判実務とロースクールにおける指導経験をもとに、要件事実の第一人者が、ことごとく、そして、いちいち解説するので、要件事実論についての疑問点は氷解するでしょう。

 

 

 

 

要件事実ノート2

民事事件の判例を要件事実の観点から整理し、Q&Aでまとめた  →はしがき

 

 

はしがき

 要件事実論は、司法研修所における教育として長い歴史があり、法律実務家の共通言語としての地位を占めることとなって久しい。しかし、それが法律実務家 に対する教育であったため、その内容は実務家以外の人には必ずしも知られていなかった。ところが、平成16年に法曹養成機関として法科大学院が設けられる ことになって以来、事態は大きく変化した。実務と理論の架橋を狙いの一つとする法科大学院の教育内容として、要件事実論が教育内容に組み込まれることと なったためである。
 著者も実務家教員の一人として要件事実論の講義を担当する機械を売ることとなった。その際、教科書として、司法研修所編の「紛争類型別の要件事実」を使 用してきた。その内容が信頼するに足りるからである。ただ、その教材としての性質上、記述は必要最小限度にとどめられており、その記述に関連して、学生か ら多種多様な質問を受けることとなった。要件事実論に関係するものはもちろんであるが、その前提となる実体法に関するもの、実務の運用に関するものなどが あり、また、その質問のレベルも様々である。そして、法科大学院要件事実教育研究報第2号に、伊藤滋夫教授が授業において同書を使用された際の質疑内容を 「類型別」についての学生諸君の質問のまとめとして公表しておられるが、これをみても、学生が疑問を持つところ、あるいは理解しにくいところの多くは共通 するものであると感じる。本書は、同書を教科書として使用してきた経験を有するものとして、学生から提出された質問に対する応答やそれに関する議論の内容 を中心にまとめてみたものである。伊藤教授の前期の御諭稿を参考にさせていただいたことはいうまでもない。
 ところで、本書は、長年、おつきあいいただいている法教育支援センターの石丸陽氏からの強い勧めがあってはじめて成ったものである。「要件事実の初学者 向け入門書」という同氏のおすすめに答えるために、Q&A形式としてみた。最初のおすすめからずいぶん年月がたつこととなったが、その間辛抱強く お待ちいただき、心から感謝する次第である。

平成19年6月20日
               大江 忠