判例六法 Professional(プロフェッショナル)刊行記念の超特集

「有斐閣判例六法プロフェッショナル平成年20版(初版)」の発売前及び発売直後の特集記事である。

 

 

判例六法プロフェッショナル 発売前 その1

 この秋、有斐閣の「判例六法」にプロ・バージョンが登場します。判例六法プロを端的に表現しますと、小六法に判例六法が合体させたものです。判例つきの六法としては、従来から、有斐閣判例六法がありましたが、実務向けというよりは、学習用六法と呼ぶべき内容でした。収録法令数が少なかったからです。

 判例六法プロは、小六法と同等の収録法令数になります(411件)。司法試験と法科大学院の過程との関係でいいますと、行政個別法令を参照する必要がありますので、みごと需要にマッチするものといえます。まさに決定版と呼ぶべきですね。

 従来の「有斐閣判例六法」は、判例つき法令が主要な法律に限られていましたが、不動産登記法や商業登記法等にも判例・先例がついています。従来型判例六法で好評だった「行政法総論」というまとめの項目も引き継がれます。それは、おびただしい数の行政個別法令について、行政通則に関する判例を抽出して体系的に整理したものです。

 それから特筆すべきは、2色刷になっていることです。従来型判例六法は、ともすれば判例がたくさんのっているので、条文と条文の間があきすぎていて、条文検索という本来的な使い方に不自由する場面がみられました。しかし、条文と判例の色を変えることで、そういった無駄な労力が発生しません。サンプルで確認しますと、条文は黒、判例は色を抑えた藍色(青系統)で、非常に見やすく、使いやすいです。

 要するに、有斐閣は、この新型六法によって、「模範六法(三省堂)」の市場に殴り込みをかけたわけです。社運をかけた勝負をはっていると言っても過言ではないでしょう。小六法をベースにして判例つき六法とすれば、どうしてもサイズが大きくなる。そのことで、デジタル(DVD)六法として世に送り出そうかという話も企画段階ではあったといいます。しかし、やってくれました!紙媒体で堂々の新登場。黒を基調にしたカバーやケースも超イケてます。

 他社の判例つき六法(模範六法、岩波基本六法等)との比較をして言ってしまいましょう。有斐閣判例六法は、編者がイケてます。そして、判例のチョイスが違います。そして、判例の切り出し方や、判例要約が圧巻です。正当派六法として初の2色刷です。2分冊(Ⅰ巻は公法系と刑事系、Ⅱ巻は民事系)ですから、デカすぎず、持ち運びに不便ということはありません。同じ有斐閣の判例百選・重判の事件番号にリンクしていて、学習者が判例解説が欲しいときのアクセスにすぐれています。

 同様の価格帯(5000円ではなく6300円でした、誤記訂正。)の「あの六法」を考えてみてください。論文試験で使われる公式の「新司法試験用法文(第一法規)」が、索引がない、参照条文リンクがない、判例もない、もちろん百選へのリンクもない、条文タイトルもない、学習効果が低く、でかくて重い六法なのと大違いです。受験生の不安心理につけこみ、本番に慣れておく必要があるからなどといいますが、そのような必要がないことは、よく考えればわかります。普段の学習効果を考えれば、同じ金額をどちらにかけるかは自明のこと。


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判例六法プロフェッショナル 発売前 その2

 

 拡大画像です。2色刷の感じがつかめるとおもいます。判例は、色を抑え気味のブルー。条文は黒。某司法試験予備校が出している某条文シリーズのような見づらいチカチカする感じはありません。

 2色刷りによって、条文と判例にメリハリがついています。
 例えば民法709条とか判例数が膨大なところは、隣の条文を探すときにやや不自由がありました。「模範六法(三省堂)」は見やすい工夫がありましたが…。
 2色刷によって「こうも違うか」といった感じ。条文と条文の間隔があっても、以前のような困難は微塵もありません。


4段組+2色刷の全体像です。従来の判例六法との比較では、上下の余白が狭くなっています(およそ半分ぐらいに縮小)。文字の大きさが、やや小さい(-20%ぐらい)。
 文字の大きさは、主要法令以外(例:民訴規則)ではさらに小さい。ロースクール生、司法試験受験生ぐらいの年齢層にはそれほど大きな問題ではありませんが、年配の方には老眼等視力の点でつらいのではないかと思えます。


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有斐閣判例六法プロフェッショナル 発売後 詳細レビュー

 机が散らかっていますが、愛用のバイオと一緒の写真です。モバイルパソコンなので、判例六法プロフェッショナルの存在感がすごいです。
 注文していた有斐閣の「判例六法プロフェッショナル」が届いたので、使用感等々も含めてお伝えしていこうと思います。

 

アマゾンには予約注文を入れたの に、到着したのは発売日2日後でしたね。まあ、しかし、超でかく、超重いので、ネット書店で買ったこと自体は正解でした(^_^;)

 撮影は不慣れながら… おもむろに開いて格好良く撮ってみた(^_^;) グレーの1巻が公法、刑事法、社会法、条約。ブラックの2巻が、民事法、産業法である。労働法選択者は、憲法、民法、労働関係法令で分冊が分かれてしまうという欠点に気づいた・・・。

 

 はしがきによると、条文と判例の区別・見やすさについては読者からの要望が多かったところで、新発売の判例六法、判例六法プロフェッショナルは、それに応えるかたちで2色刷にしたという。
 正統派六法では初の2色刷だ。私自身も含めた私の周りの人間は、概ね2色刷に好意的である。

 民法183条。2色刷のクローズアップ画像は発売前段階で、既にAAA司法試験基本書ガイドで報じたところ。今回は良いカメラで撮影したので前回よりも色がよく出ていて、読者の方にも伝わるだろう。
 個別の条文にタイトルが付されている。条文のすぐ後に参照条文があがっている。参照条文は、まず基本事項である、180条(占有権の取得)、182条(現実の引渡、簡易の引渡)、 184条(指図による占有移転)へのリンク。そして、関連事項である、代理占有については181条を、動産物権変動の対抗要件としての引渡については 178条を参照せよという意味である。
 判例にもタイトルが付いている。単に判例がついているだけの六法ではない。判例が体系的に配列されているのだよ明智君。判例同士もリンクが図られていて[1]の判例は、178条の判例[3]と譲渡担保の判例[9]と同じだという意味。
 判例六法ビギナーのためにちょっと書いておきましょう。条文を引く。判例を読む。参照条文リンク先へ飛ぶ。リンク先判例の前後の判例をついでにチェックしていく。そういう使い方をするわけですね(^^)/

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 「判例百選へのリンク」について書いておこう。例えば憲法81条の後に載っている判例番号[3]の警察予備隊違憲訴訟には、百選Ⅱ[5版]207 と書いてある。これが、憲法判例百選のⅡ巻(第5版)の207事件を指すということだ。この百選リンクは、判旨に加えて、事案を詳しくしりたいときや、判 例解説がほしいときに非常に便利である。三省堂の模範六法や、岩波の判例六法とは、ここが決定的に違う。司法試験受験生ならこれ以外に選択肢がないという ことがわかるだろう。
 判例評釈へのリンクは、最新の判例百選だけではない。憲法81条の判例[2]は、百選Ⅱ[4版]200となっている。第5版が出ているのに第4版へのリ ンクとはどういうことだろうか。これは、判例の[2]番は、百選の改訂で外された判例だということ。そして、今でも重要判例であることに変わりなく、先例 としての意義が失われたわけでもない。また、この判例は、択一試験でも頻繁に問われる知識である。百選の編集と判例六法の編集は目的が異なるわけで、古い 百選へのリンクもしっかり残っているのです。
 百選に掲載がないものは、重判「重要判例解説(有斐閣)」にリンクされる。百選は数年に一度しか改訂されないので、この重判リンクも非常にありがたい。
 ロースクール未修者コースには、旧司法試験の択一試験の経験がない方も大勢おられるでしょう。旧試験経験者は、よく問われる判例とそうでない判例の区別 が感覚的にできるものです。そのような感覚の無い方は、判例六法の百選リンクを参考にすると、重要判例とそうでないもののメリハリ付けもできるでしょう。

 実際の使用感も交えながら書こうと思う。ファーストインプレッション、有斐閣判例六法プロフェッショナルは、やはり字が小さい。小さい文字がぎゅっと詰 まっている。赤ペンで線を引いたり、丸印をつけるのも、少しの緊張が走る。これは買ったばかりの六法だからという貧乏くさいモーメントにも影響されている とは思う。 
 しかし、すぐに慣れた。これが、一日使ってみた率直な感想である。条文と判例の色を変えた2色刷の効果で、条文の検索性が格段に高まった。これには、感動も覚えるほどだ。これまで判例六法を使い続けてきた者なら、共感できるはずだ。
 そして、2分冊ということ。これには、慣れるまでもう少し時間がかかりそうだ。黒とグレーで色分けされているのだが、どっちが公法・刑事で、どっちが民 事かという感覚がない。ケースから出した状態で本棚に置いているが、いざ六法を手に取ろうとするとき、若干の戸惑いがある。新司法試験とロースクールの関 係では、行政個別法がほとんどついているので、ネット検索や印刷の手間が要らなくなる。これも非常に大きいだろう。

  従来の判例六法は、この部分が有名な!弱点だった。しかし、今回の生まれ変わりで克服されている。私のハードボイルドな使用にも十分耐えうるだろう。どん どん酷使したいと思う。

 

急いで書きましたので、日本語が下手くそですみませんでした。最後までよんでいただいてありがとうございます。

 

 


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